【完】DROP(ドロップ)
あの時、説明出来なかった事を今、説明するよ。
それには、目で見た方が信じれるよね。
携帯を探すと、テーブルの上にあるのを見つけた。
それを取ろうと立ち上がると、雫がビクッと驚く。
これからもっと驚くよ、多分ね。
本当は、すっごく嫌なんだけど。
でも雫が信じてくれるなら、何でもするから。
『あーい』
電話をかけた相手は、同じグループの陸。
「あー、俺。今から部屋来てくんない?」
『は!? 何でお前、俺がこっちに来てるの知ってんの?』
驚いて大きな声を出す陸。
そりゃ、面倒臭がりなお前が帰るなんて言ったら、彼女に会う為以外にないでしょ。
って思ったけど、それを言うのが面倒だから、
「いいから、来い。すぐに。あ、奈央もね」
って短く用件だけを伝える。
『え!? 何で奈央ちゃんが居るのも知ってんの!?』
って、まだ話してたけど、ブチッと切った。