お稲荷様のお呼びです!
でもそんなかいちゃん先生でも、私はあの人の情熱が伝わってくるから好きだけど。
たわいない話をひーちゃんとしながら、化学実験室へと続く階段に差し掛かる。
すると、誰かに髪を引っ張られるようなそんな感覚に後ろを振り向く。
私達以外誰かがいるわけでもなく、遠くから先輩達の賑わう声が聞こえてくるだけ。
「千代?」
階段を先に降りていたひーちゃんが足を止めて待っていた。
「何でもない!」
変に考えすぎなのかな。
家に帰ったら嘉さん達に相談してみよう。
急いでひーちゃんの元へ行こうと駆け寄ろうとした。
さっき感じた違和感が、ぶわっと鳥肌を立たせた。
そして、ドンッと強く背中を押されて――