お稲荷様のお呼びです!
ふわっと頬を撫でた優しい柔らかい毛の感覚。
そっと床に下ろされると、ひんやりとした床の冷たさが足に伝わってくる。
なかなか動かない頭の中で、その感覚が心地いい。
するとサラッと流れる綺麗な銀髪が視界の隅で見えた。
はっとその姿を探すけれど、見当たらない。
あれはもしかして……
――嘉さん?
「千代!大丈夫?!」
駆け寄ってきたひーちゃんが私の肩をそっと摩ってくれた。
痛いところは何一つないから大丈夫。
ただ今になって驚きがバクバクと心臓を早く動かした。
でも冷静を保たなきゃ。