ワケありルームシェア
「ほ、本当!?」
哀川さんの顔がみるみる笑顔になっていく。
効果音がつきそうなほどいい笑顔だ。
「なんで、哀川さんが嬉しそうにしてんの?」
「だって、緋山君って、人混み好きじゃないでしょ?だから行くって言ってくれるなんて思わなくて……っ。」
それだけで人は喜ぶものなのか?
哀川さんはよく分からない。
何が悲しくて、何が嬉しくて、何で喜んで、何で怒るのかが_______________。

「まぁそういう事だから。」
「ひ、緋山君!」

_______________楽しみだね!!!

「_______________ッ!」

多分初めて哀川さんの顔をはっきり見たかもしれない。
しっかりと僕の方を向いて。

太陽に燃やされている空と哀川さんの笑顔が目に焼き付く。
_______________こんな顔して笑うんだ。

「別に、普通でしょ。合宿なんて。」
「絶対楽しませてあげるからね!!」
「ん、期待しとく。」

さっきの哀川さんの笑顔を見て、もっと色々な顔をさせたいと思ってしまうのは、
「仕方ないことだよね……………。」

僕の呟いた声に掻き消された。
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