無気力王子とじれ甘同居。
「あ、幼なじみなら知ってるー?あの子、今同じクラスの男と住んでんだよ?あの子のアパートで」
祐実には誰にもいうなと言われていたけど、なんだか勝ち誇ったような、彼女は自分の所有物だと言わんばかりのその顔にムカついてしまって、気付けば口を開いていた。
「はぁ?なんだそのつくり話」
「いや、ほんとだけど」
「くだらねー」
祐実の幼なじみはそう言って俺を睨んだ。
「フッ…証拠もあるよ?」
俺はニヤニヤしながらポケットから鍵を取り出すと、見せつけるように少し鍵を揺らした。
「…っ!それ…」
「んー?祐実のうちの鍵〜」
「それぐらい知ってる」
そうだろうね。
だってこれは、彼女が俺に渡した合鍵とは別の、彼女がずっと持っている鍵だから。それも『yumi』と名前が書いてあるキーホルダーまで付いている。
幼なじみの彼なら見覚えがあるだろう。
それが、大好きな幼なじみの家の鍵ならなおさら。