涙が落ちたあの日から
半月ほど前から、このウワサがSNSで拡散された。
【るいの涙を見ると願いが叶う】
そう書きこんだのは、高校の友達だった。
私が健斗と別れ、バイトもかわり、落ち込んでいた時、
「気晴らしにラグビー観に行かない?」
そう友達から誘われた。
というのも、「好きな彼がラグビーの試合に出るから、一緒に行って~」という、ただの付き添いだったのだけど。
それでも、ずっと引きこもっていた私は、久しぶりの外出。
青空の下での観戦。
残暑の厳しさも、私には少し気持ちが晴れたことに、誘ってくれた友達にも感謝した。