エリート上司の過保護な独占愛
「俺もちょっと、色々考えてみる。今は難しいことを考えずに、ケーキでも食べて――」

「私に、デザインの才能があればよかったんですけどね。だったら、向こうに出向でもして作業ができるのに。流行の傾向とかはうちの会社の衣料部なんかに問い合わせして把握できるし、業務提携とか共同開発とか――あの? 天瀬課長?」

 話をしているうちに、目の前の裕貴の表情が真剣になっていく。様子の変化に気がつきどうしたのかと尋ねた。

「その話、もうちょっと聞かせてくれないか」

「あの、私はデザイナーだったらって――」

「違うそこじゃなくて!」

 いつもは落ちついている裕貴が、前のめりになって沙衣の話にくいついた。その姿に驚いたけれど、とりあえず自分の思いつきを話してみる。それを裕貴はうなずきながら、ときに何か考えながら聞いていた。

「わかった、とりあえず、月曜のミーティングで話をしよう」

「えっ!?」

 手に持っていたカップを驚いて落としそうになる。ソーサーに当たってガチャンと音をたてた。
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