御曹司の蜜愛は溺れるほど甘い~どうしても、恋だと知りたくない。~
(始さん……)
普段は汗一つ流さないような落ち着いた顔をしているのに、今の彼は全身がしっとりと汗で濡れていた。くせ毛が額に貼りついて、ひどくセクシーだ。
(好き……すごく、好き……)
とめどなく、想いが溢れてたまらない。
好きだと思う気持ちと、このままでは壊れてしまうと思う気持ちが交互にやってきて、もういっそのこと、このまま、どうにかなってしまいたいとすら思ってしまう。
だからもっとキスしてほしいと彼の首に腕を回した。
「サホちゃん、どうしてほしいか言ってごらん……?」
当然、始は早穂子の望みに気が付いているのだ。
少しだけ意地悪にささやいて、ゆっくりと早穂子を導いていく。
恥ずかしいと思う気持ちは、もうとうに消えていた。
「き、キス、して……っ」
「うん……してあげる」
始は満足そうに微笑んで、早穂子の両手首をつかんでいた手を離し、そのまま髪の中に差し入れた。