秘密の陰陽師 【肆】上
「ん〜美味しすぎる!!
やっぱり舜の家のシェフの料理はおいしすぎる!いくらでも胃に入っちゃう!」
隣を見ると何事もなかったかのようにパクパクと嬉しそうに朝ごはんを口に運んでいる葵の姿がある
昨日あんな事があったのにもうケロッとしてやがる
なんでも昨日のことはあまり記憶がないらしい
朝起きた時に「大丈夫か?」と聞くと
「んー?あんまり覚えてないから大丈夫!」なんて言っていたからな
まあ昨日の事に怯えながら過ごすよりはましか…
「あれ?舜たべないの?」
そう言いながら振り向く葵の口にはハムスターのように食べ物が詰め込まれている
その姿を見ると自然に頬が緩んだ
「そんなに急いで食べなくてもいいだろ?」
いつもとなにも変わらない葵を見ているとなんだかホッとしてきた
葵の隣に座り、一緒に朝ごはんを食べて学校に行く準備をする
ちょうど家を出ようとしたとき携帯が鳴った
こんな朝早くに誰だ?
携帯を開けると柊からメールがきていた