秘密の陰陽師 【肆】上




「本当にさっきの夢はなんだったんだろな〜」




ホットミルクが入ったマグカップをクルクルと回しながらボソッと呟いた




「何も覚えていないのか?」




「うん…全く…なにも。
でももう気にするのはやめる!私の隣に舜がいるんだしなんだか大丈夫な気がするもん!」




そう言って、いつもの笑顔を見せる




「ああ…そうだな」




「温かい飲み物飲んだら眠くなってきちゃった」




ふぁーあと大きなあくびを漏らす




全く…俺の気も知らないで…




時計を見るともう4時ごろだった




「学校に行くまで少し寝るといい」




そっと頭を撫でると嬉しそうに抱きついてきた




本当に何も…覚えていないんだよな…




俺はこれからどうしたらいい?




どうやって葵も守っていけばいい?




今の俺に葵が守れるのか?




そんな大きな不安を抱えて眠れるはずもなく、一睡もしないで朝を迎えた





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