側婚
「…結は……。
一番好きな男が現れたとしたら…どうする?」

「…はい?」

涙が止まったと思ったら…何?

「結は…一番好きな男は現れないって諦めてるけど…。
私は…生きてる限り…現れる可能性はあるって思ってる…。だからもし…一番好きな男が現れたとしたら…どうするの? 別れるの?」

「もし現れたとしたら…」

「現れたとしたら…」

「別れない」

「…恋愛感情がない人と…居る事を選ぶの?」

「うん」

「どうして?」

「どうしてって…」


『一生側に居て下さい』

『はい。
側に居ましょう』


「了承したから…。
一生側に居るって…。

それに、結婚して良かったと思う事ばかりだし…」


朝食作らなきゃ……。

『おはよう。
朝食作ったよ』

『ありがとうございます!!!』

朝から、ご飯・味噌汁・おかずが食べられる。

買い出しに行かなきゃ……。

『買い出し?
一緒に行くよ』

『ありがとうございます!!!』

買い出しに行く時は必ず一緒に行ってくれて。

『荷物は僕が持つよ』

『ありがとうございます!!!』

当然のように荷物を持ってくれる。

今日は疲れたな……。

♪♪~♪~。

《もしもし》

《結?
今日、帰りに食堂まで行くから、夕食は食堂で食べて、一緒に帰ろう》

《ありがとうございます!!!》

たまに夕食は食堂で食べて、家まで送ってくれる。

「私は…。

平太さんを選ぶ」
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