【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
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「光よ、他の者の傷を癒せ」
パァァァァァッ
お兄ちゃんが靴ズレの場所に魔法をかける。
あの後、私はお兄ちゃんにお姫様抱っこで連れたれて、人混みから離れた場所で休んでいた。
「お兄ちゃん、もう大丈夫だよ?」
もう治っているのに何度も何度も魔法をかけるお兄ちゃんに控えめに声をかける。
………過保護にも程がある。
お姫様抱っこでここまで連れて来られるだってどんなに恥ずかしかったか……。
「本当にもう大丈夫か?」
大丈夫だと言っているのに。
それでもお兄ちゃんは納得していない様子で私の顔を見つめる。
うっ、こんな時だけど、我が兄ながら相変わらず眩しすぎるイケメンフェイスだ。
「………もう本当に大丈夫だから。ね?」
ポンッポンッ
そんなお兄ちゃんをとりあえず落ち着かせようと私はお兄ちゃんの頭に優しく優しく触れる。
大丈夫だよ、お兄ちゃん。