ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
いつも忙しく働いているなら、休みの日はゆっくりと休むべきだ。
そう思うのに、言い出せなかった。
私たちはお父さんの運転する車で、
家から1時間ほどのところにある大きなショッピングモールへやって来た。
私にはお父さんの意図がわからない。
買い物に私を付き合わせる必要はあるのか。
車を降りて、お父さんのあとを無言でついて行く。
相変わらず、話題がない。
お父さんは真っ先にレディースの服屋さんに入った。
思わず眉が寄ってしまう。
「ねぇ、こんなところに何の用なの」
「そりゃもちろん、服を買いに」