君がいなくなって
予選は転倒もなく無事に終わり、明日の決勝、そーちゃんは7番手スタートとなった。

予選が終わると、パドックへお義父さんがやって来ることになっている。

私の鼓動は段々と早くなる。



「緊張しているの?」

そーちゃんは私を覗き込む。

「うん、少し」

「大丈夫だよ。父さんは。
真由を嫌がったりしないよ」

きっと、そうだろうけど。

そーちゃんも、そーちゃんのお父さんも。

子供に関しては同じような道を歩んでいる。

それをどう思うだろう。



私のどこかにずっとそーちゃんに対して罪悪感があって。

いつもどこかで。

このままでいいのかな、なんて思っている。

でも。

もう今となっては。

そーちゃん無しに生きていけない…
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