リアル☆タイムスリップ
『現代に隊士がタイムスリップしたとしてもじゃな、単なる犯罪者ぞ? すぐに刀を抜く輩なんぞ、危険人物以外の何者でもないわ』

「それもそうだね」

 井戸から水を汲み上げ、手拭いを絞って身体を拭く。
 これだけでは気持ち悪いが、仕方ない。
 こういうときは男で良かったと心から思う。

「病気になりそうだ。早く戻る方法を見つけないと」

 気は焦るものの、方法などあるのだろうか。
 そういえば、と正宗は、ふよふよ浮いている蛍丸を見た。

「そういや蛍丸、メカニズムがどうのって言ってたよな?」

『ん、ああ』

「それがわかったら、戻る方法もわかるんじゃないか?」

 正宗の問いに、蛍丸は怪訝な顔をした。

『メカニズムというか。ちょっと考えればわかることぞ』

「?」

『タイムスリップというのは、過去にしか行けぬ。タイムマシンだってそうじゃろ』

 そういえば、そういう話は聞いたことがある。
 過去に行くのは可能なのだそうだ。
 が、未来に行くのは無理らしい。

『簡単なことよ。未来はまだないからの。ないところに行けるわけなかろう』
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