花の色は 移りにけりな いたづらに
『頭を上げなさい…』
『源じい…』
『将来、御堂の当主になる者が、人に軽々しく頭を下げるでない』
顔を上げると、真剣な源じいの目と目があった。
『よいか、暁坊
御堂の当主になる者の妻はそれ相応の立場と覚悟が必要だ
その昔、馨も菫さんも大きな覚悟をしてこの御堂家に嫁いできたのだ』
立場と覚悟…
ばあさまと母さまの立場と覚悟…
『率直に申すぞ
覚悟はともかく御堂家と都築家では…
格が違う…』