ちび太とゴリさん。
違うんです。
怖がっているのは私ではなく、隣のコイツ!!
声を大にして言いたい。
私は全く怖く無いんだと。
だけど、そんな事を言った際には私達は元の生活に逆戻り。
「爽太!きちんと妃ちゃんを守ってあげるんだぞ!!」
勘違いをしたままの唯斗は、ちび太の背中を叩き喝を入れた。
まあ、その仕草にもアイツが小さな悲鳴をあげたのが聞こえたけれど。
「青柳くん!妃のことよろしくね!」
「も、もちろんだよ...!き、妃ちゃんのことは任せて!」
超超超超頼りないんですけど。
「じゃあ、爽太行こっか?」
任せてとか言っていたのに、全くスタート地点に進もうとしないちび太。
そんなアイツの袖を引っ張り、半ば強引に連れていく。
「今日が俺の命日だ...」
「お前の命日は何回あるんだよ」
「じゃあ、2人とも行ってらっしゃい!」
ちび太にイライラしながらも、私達は学校の中へ入った。

