無口な彼の愛し方
あたしはボールを拾い、ゴールに向かってシュートは放つ。

ボールはリングに阻まれ、弾かれる。

それがあたしと充のように思えて、虚しくなる。

あの頃は、あんなに幸せだったのに・・・

高校の頃、充は毎週土曜日にうちの学校に練習に来ていた。

だからと言って、特に話をすることは無かった。

そんな充とちゃんと話したのは、高3の春だ。

新しいバッシュを買いに、スポーツ店に行った時。

そこに、充の姿があった。

あたしも買おうか悩んでいたバッシュを、ジッと充が見ていた。


「こんにちわ」


そう声をかけたあたしに、充は軽く頭を下げた。


「有村くんも、バッシュの買い替え?」

「まぁ」


そう言い、充はまた視線をバッシュに戻す。

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