無口な彼の愛し方
「バッシュ、買ったんですね」


練習が終わった後、1人でいた充に声をかけた。


「うん」

「そういえば、有村くんってフォーム綺麗ですよね」

「樋口さんこそ、綺麗だよ」


充の言葉に、あたしは驚く。

男子の練習試合のとき、スコアを頼まれることがある。

だから、あたしは試合を通して充のことを見たことがある。

だけど他校の男子バスケ部の充に、見られているなんて想像もしなかった。

あたしは何故か急に恥ずかしくなり、充から視線を逸らす。


「あの」


そんなあたしに、充は話しかける。


「は、はい」

「桜祭り」


桜祭り?


「行きませんか?」

「・・・あたし、ですか?」

「他に誰か居んの」


確かに、ここにはあたしと有村くんしか居ない。

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