【完】僕達のレンアイ事情
「なんかしたらたたじゃおかねぇからな?」


「なんもねぇよ。ただ言わせて欲しいだけ。1度でいいからデートさせて」



やしなと夢だったデートでもできてそして、気持ちをもう一度いうことができたら
今度こそちゃんと紗奈に向き合えるはずなんだ。



「マジで嫌だけど。そうしないと諦めれないんだろ?」



丈も俺のことをよくわかってるようだ。



「さすがだな」


「ふっ。かれこれ12年は一緒だからな」



丈の表情が柔らかくなる。

こいつはいつも口悪いけど、本当は優しい気持ちを持ってるって知ってる。
天邪鬼だしな。



「で、いつすんの?」


「これからやしなに連絡とってみるとこ」


「どうせなら土日にしろよ。俺、悠人見れるし」



思ってなかった丈の提案に固まってしまう。



「どしたんだよ」


「いや、そんなイイヤツだったかなって思って」


「勘違いすんなよ。やしなと悠人と会うとか家族みたいなことされるの嫌なだけだから」



ぷいっとそっぽを向く丈に俺の心も落ち着いてくる。

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