Ri.Night +
「……ぶはっ」
「ちょ、彼方笑ったらマズイって!」
「だ、だって、あんなしみじみ言うとか面白すぎんだろ!」
「彼方!」
前の席に座っている彼方と陽がなにかこそこそ言ってるけど、こんな狭い空間じゃあ丸聞こえなわけで。
──ガンッ
「ぅおっ!」
まぁ、当然こうなる。
「だから言ったじゃんか!」
後ろから思いっきり彼方の座席を蹴った十夜を見て、自分が悪い訳でもないのに何故かあたふたしているプリティボーイ陽きゅん。
座席の間からチラチラこっちを見てくる姿が何とも可愛らしくて、
「萌え~」
ムフフと笑うあたし。