Ri.Night +
「……お前」
「は!?ひょっとー!」
顎を解放されたかと思えば頬っぺたをむぎゅっと抓まれて。バタバタと手を振って降参するけれど、不機嫌MAXな十夜サンは離してくれない。
ちょっと!なんで離してくんないの!?ただ「萌え~」って言っただけじゃん!ちょっと顔ニヤけただけじゃん!
それなのになんで頬っぺた抓まれなきゃいけないのよぉー!
「……ったくこのバカップルは。十夜、そいつの“好き”は犬猫に可愛い~って言ってんのと同じレベルだろ。そんなのにいちいち妬いてたら身が持たねぇぞ」
「……へ?」
妬く?
それって十夜がヤキモチ妬いてたってこと?
え、さっきの『お前、ほんと壱のこと好きだよな』ってそういうことだったの!?