永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
何が起こったかわからない。
でも、あたしは敦に抱き上げられていた。


嫌われてるはずの彼に。



「降ろせっ」


「はぁ?何言ってんだ!保健室行くぞ」


抵抗するみたいに足をバタバタさせてみるが、敦は降ろすことなく歩幅を進めた。


ガラッ


「ありゃ?先生いねーな」


保健室の引き戸を足で開ける敦。


先生……怪我人でもでたのだろうか


健康体であるあたしは保健室に入ったことが1度もなかったので、薬品のつーんとした匂いが鼻をくすぐる。


敦はゆっくりとあたしを白いベッドに寝かせてくれた


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