永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
「お前、ショートケーキだろ。いつも。」


「んー。今、チーズケーキ大好きになった。」


イタズラっ子みたいに
笑う紗江子。



嘘だ。


紗江子はいつだって
ショートケーキが好きなんだ。



初めて会った時だって
ショートケーキだったくせに。



俺はわかっていた。



紗江子の優しい嘘に。


器用にチーズケーキを3つトングで掴みケーキ用の箱に入れると彼女に手渡す



「ありがとう。バイト頑張ってね♪」



どきん。


俺からケーキを受け取ると
そう言いながら笑顔を向けられる。


もしかしてじゃなくて


これはひょっとして………



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