湖都子のポエム7
逃げられない現実
逃げられない現実
心に抱えてる傷……痛み……
心が深く傷ついている
だからこそ誰かとつながっていたかった
私はただ愛が欲しかっただけなの
胸が痛くて苦しくて……
私の想いが届くことは……
もうないんだ
好きだけどうまくいかないんだ
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仕事をしている美緒。知らない人に呼び出された。
龍一の母親だった。
「あなたに龍一と付き合うのをやめてほしいの。」
なんで……
「あなた、ご両親がいないそうじゃない……そういう人と付き合うのは……うちの財産が目当てだって話も聞くし……」
「そんなこと……」
「あなたと、うちでは……」
まただ……なんでいつもこうなるんだろう……
「もう龍一に会わないで……」
彼は好きだと言ってくれた。だけど、その気持ちだけでは乗り越えられないことがある。
ここで働いていたら、また会っちゃう……結局、喫茶店を辞めることにした。
家に帰ると、気づけば頬を涙が濡らしていた。部屋の中でうずくまって、すすり泣く声だけが響きわたる。涙は止まってくれない。
そんな時に、兄が帰ってきた
「美緒……どうしたんだ……」
今日のことを話した。
「私は恋なんて、しちゃいけないんだね……」
「美緒は、何も悪くない。」
「和くんがいてくれてよかった……」
「俺はいつでも美緒の味方だよ。だから、もう泣くな」
この家も、彼は知ってる。ここにいちゃダメだ。
「たくさん優しくしてくれてありがとう。たくさんの楽しい思い出をありがとう。またいつか……」
書き置きを残し、ここにきたときに持ってきた荷物を持って、深夜家を出た。だけど、行くところなんてない。ネカフェで夜を明かす。
以前仕事をしたお手伝い紹介のところに行った。わけを話したら、他の所を紹介してもらえた。
もう恋なんてしない。