湖都子のポエム7
望んでもいいの?

夢だと思っていた
望んでもいいの?
嬉しすぎて……
幸せすぎて……

今まで色んなことがあった
たくさんの涙を流してきた
だけど元気に笑ってた
でもさ……傷つかない訳じゃない

ひとりぼっちで寂しかった
なのに……素直になれない

これで最後だから
もう一度信じていいですか?

苦しんだ分……幸せを感じた
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行く所もない。これからどうしたらいいかもわからない……深夜営業のファミレスで、時間をつぶしていた。

なんで?パパがやってきた。
「帰るぞ……」
「や……やだ……」
「なんで?」
「だって……結婚するんでしょ?邪魔したくない」
「結婚なんてしない」
「でも……あの人が……」
「見合いはしたけど、断ったから……美緒は気にすることない」
「結婚の話が進んでるって……」
「ちょっと待ってて……」

誰かと電話してる。

電話の相手は、彼の母親だった。
「結婚の話なんて、ないわよ。またこの間みたいなことになったら、困るもの……」
「この間って?」
「あなたには、ちゃんと話してなかったわね。お見合いの日の夜……大量の睡眠薬飲んで……入院してたでしょ?あの子は、弱いのよ……彼女が亡くなってから、ずっと不眠症で薬がないと寝れなかった。今はあなたがいるから落ち着いてるみたいだけど……それで、結婚なんてできるわけないじゃない……」

「わかった?」
「うん。信じる。でも、帰れない」
「なんで?」
父と兄とのこと、おばあ様に聞いたことを話した。
「そうか……」
「パパも知ってたの?」
「彼女から聞いていたよ。」
「なんで教えてくれなかったの……知ってたら、和くんのところに行かなかったのに……」
「父親はともかく、お兄さんは美緒をかわいがってると思っていたから……」
知らなかったのは、私だけなんだね……

「うちの別荘があるから、そこで暮らす?」
「そんな……迷惑かけられないよ。」
「迷惑じゃないよ。それとも、本当は俺といるのがいやってこと?」
「いやじゃないよ」
「それなら、週末だけでも別荘で一緒にいられるだろ?」
「でも……」
「今から行くぞ。」
海辺の町の別荘についた。

「明日は会社休むっていっておいたから、ゆっくりしよう……」
「いつも助けてくれてありがとう。ずっとうれしかったよ。色んなこと信じられなくなったけど、パパのこと信じたい。」

新しい生活が始まる。これからも、この幸せが続きますように……


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