恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
私はシマッタと慌ててバスルームから、リュウが目の前にいないことを確認し、
バスタオルを巻いて廊下にでると、

ガチャ、

と玄関のドアの開く音がする。

「うるせーな、何?」とリュウの声が聞こえた。

私は動きが止まる。

「リュウ先生!?」今日子ちゃんの声
「キャ〜」と、もう一人いる!?

こ、これはとんでもない事態に陥ってないでしょうか??

「なんで、この時間に先生がいるんですか?!」と、今日子ちゃんの怒った声に
「昨日泊まったからかな」とリュウが答えている。
「お2人はお付き合いしてるんですかぁ?」と、興味津々のもう1人の声に
「ま。ご想像に任せる。」と、笑った声。

ナゼ否定しない!?

「奈々ちゃ〜ん!この男にムリに襲われてないですか〜!!」

と今日子ちゃんの大声が響く。
私は仕方なくインターホンを持って返事をする。

「今日子ちゃんお騒がせしてすみません。
…私はダイジョウブです。」と小さな声をだした。

「ほらな、ムリに襲ったりしてないって!
はい、帰って、帰って。」とリュウがドアを閉めている音が聞こえる。

「奈々ちゃん、後でちゃんと教えて。」
とインターホン越しに今日子ちゃんの声が聞こえる。
私は
「…はい」と力なく返事をした。


インターホンを握ったまま、放心状態の私に、
リビングに戻ったリュウが

「ナナコぉ、その格好って、俺を誘ってるぅ?」
と、呑気な声。

馬鹿なの?

私はプリプリしながらバスルームに慌てて戻り、シャワーを勢いよくだした。
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