あの日失った想い
小さい頃からずっと郁麻と一緒だった花恋さんに嫉妬したの。




あの子は修学旅行のときも私に嫌がらせをしたんだよ!?


もちろん。傷ついたよ。驚きもした。






でもね、何もりも1番驚いたのは私自身。


花恋さんに“もう郁麻に近づかないで”って言われたときね


私、思っちゃったのよ。









『花恋なんていなくなってしまえばいい』






って………」





私の方に涙が伝った。涙が冷たいアスファルトを濡らしていく。


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