てるてる坊主にコロサレタ
けれど実宇子も潤子もわたしから目を反らしたまま、何も答えない。


「思い出してよ。あの雨の夜にあなた達は何をしたんだっけ? 」


「……雨の夜って、……まさか」


わたしの質問に口を開いたのは奈穂実だった。

奈穂実は信じられないという顔をしながら、実宇子とわたしを交互に見ているけれど、実宇子は気まずそうに顔を反らした。

それが実宇子の答えだと奈穂実は気がついたみたい。


「……母さん? まさか、てるてる坊主に美晴の顔を書いたの? 」


その途端、実宇子は足から崩れ落ちていった。

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