てるてる坊主にコロサレタ
あの子、あれからどうしたんだろう?
家に帰っちゃったのかな?
明日は学校に来るのかな?


わたしはいつの間にか奈穂実のことを考えながら、降り始めた雨の中をある所に向かっていた。

1歩1歩と進む度に、跳ね返った雨粒や水溜まりの泥水が靴や靴下に染み込んでいく。

クラスから疎外される奈穂実の気持ちはものすごく分かるのに、何もしてあげることのできない自分が虚しくなる。

嫌な気持ちになりながら、目的地へとついた。

ここは学校から見えている、放置された工事現場。

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