勿忘草
プロローグ
私は人よりも最悪なシーンに居合わせることが多かった。自分にマイナスになることが多かった。人よりも幸せになれることが少なかった。
それでも、人より幸せになろうとする努力もした。それも無駄なことだと知らずに。
家族の前では、いたって普通に生活をしていた。たまに本音を漏らしても家族は気にもとめない。だって、「YUKA=明るい子」そういうイメージだったから。きっと、疲れてるんだろうなという風にしか思われなかったと思う。
それが、どんどん崩れ始めたのは、小学校卒業間近のあの日。あの日を境に私の中で何かが壊れ始めた。
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