決断は一瞬、後悔は一生

「俺、美雨のこと好きだから。たまに不安になる」


それは私も一緒だよ。


優翔くんは人気だから。



すごく毎日が不安で。


でも、そんなことで、いちいちめげてたら、きっとこれからがもっと大変になるんだからって思って、ここまで来た。



「私だって不安だよ」



「なんで?」


「だって、優翔くんみんなに好かれて人気だから、私なんか釣り合ってるのかな?とか思いたくなくても思っちゃうから」



ずっと不安だったこと。


ずっと言いたかったこと。


ずっと心のどこかで引っかかってたこと。


ずっと、優翔君に知ってもらいたかったこと。



「それは俺も同じだよ」



えっ?


優翔君も同じ・・・?



「これからは、本音でぶつかり合おう?それでケンカになったら、その分仲直りして、前以上に仲良くなろう?」



自分でも、こんなこと言うんだ。と自分で言った言葉に私は目を丸くした。


優翔くんは、私に真っ白な歯を見せて笑った。



「ありがと、美雨」


私も、優翔君につられて笑った。



この日は、特別の中の特別な日だった。



この日を、私は忘れない。




そう心に誓った。