俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
3月の晴れた土曜日、塔子と大輔は軽井沢にいた。

渡米準備も忙しかったが、日本を離れる前にと、親族、友人に囲まれていた。
白いタキシードの大輔と、真っ白なウェディングドレスをまとった塔子は式を終え、軽井沢の広大な緑の中にいた。

「パーティーが始まるまでに、何枚か写真撮りますね。まず、ご新郎様あちらへ」
スタッフの人の言葉で歩いていく大輔を、塔子はメイクを直してもらいながら見ていた。

(小さい頃、家族で来た時も、こんな緑の中を走ってだいちゃんを追いかけたな……)

『塔子おいで!』
その時の優しい大輔の笑顔を思い出しクスクス笑った。
すこし離れたところにいた大輔は、

「何笑ってんだ?」
すこし大きな声の大輔に、塔子も声を上げた。

「昔を思い出してた!」


「あー。俺も思い出してたよ」
大輔はそう言って一息つくと、最高の笑顔で塔子を見た。

「塔子!おいで!」
そして昔と同じように手を広げた。

「だいちゃん!!」
昔と同じ言葉を塔子は返すと、走って大輔に飛び込んだ。
塔子を昔のように、抱き上げると、シャッターの音と、周りの友人の冷やかす声が聞こえた。

大輔は、塔子の足の下に腕を入れ、抱き上げると塔子を見上げた。

「俺の初恋が実ったよ」
「私が初恋?」
驚いた塔子に、

「塔子は違うの?」
「聞かなくてもわかるでしょ」
少し照れたようにいった塔子に、

「塔子、キスして」
そう言った大輔に照れたように塔子はそっとキスを落とした。


「これからもずっと一緒だ……」
大輔の言葉に、塔子は最高の笑顔を向けた。


End.
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