その笑顔が見たい
葉月が俺を抱きながら泣いて俺の名前を呼んでいる。
下から覗く葉月は涙でぐちゃぐちゃなのに可愛いな。
葉月の腕の中で死ねたら本望だなと不謹慎なことを思っていたら、葉月の顔がだんだん霞んでいった。
葉月が辛い時、守る力を持ってなく守ることができなかった。
今、俺は葉月を守れただろうか?
そんなことを言う権利はないか。
だって俺のだらしない過去に葉月を巻き込んで危険にさらしてしまったんだから。
葉月、ごめんな。
お前はこれから誰よりも幸せにならないと。
葉月、大好きだった。
生まれた時からずっとずっと大好きだったんだ。