だったらあんたが堕ちてくれ
ぼんやりとした意識の中目を開けると右には父さんが、左には母さんが眠っていた。
部屋に満ちている冷気に、もぞもぞと布団を深く被る。
それでも温もりが足りなくて、母さんの布団に潜り込む。
「眠れないの?」
母さんが眠気まなこで、でもとても柔らかい声で俺を気遣う。
「寒い」
そう言って自分の体を母さんの体にひっつける。
けしてマザコンな訳じゃない。
母さんは好きだけど、愛してない。
俺は小さな子供なのだ。