ダサ倉君に焦がれたい





ねぇ、すばるくん?

圭吾さんはこんなにもすばるくんを思ってくれているんだよ。

最高の仲間じゃん。

こんな圭吾さんを捨てようと思ってるの?






「実は今日も、ソロ活動のことで呼ばれてるんだ。

今日、すばるがOKを出したらsandは解散する。

だから……」




快活な圭吾さんなのに、その顔は泣いてしまいそうだった。

ここまでどうすることも出来ず、悩んで悩んであたしを呼んでくれたのだろう。

あたしが出来ることって何?

結局、泣いてすばるくんに縋ることしか出来ない。

そして、すばるくんはそれを望んでいないはずだ。







あたしたちの間に沈黙が訪れる。

お互い何も言えなくて、黙って俯いていた。




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