ダサ倉君に焦がれたい
沈黙の中、すばるくんのステージが終わる。
もっと聴きたい、もっと感じたい。
まんまと魅せられてしまった。
そう感じるのはあたしだけではなくて。
一人が手を叩き、また一人と拍手が増え……
教室が割れんばかりの拍手で溢れかえった。
調子のいい男子が、ピューッなんて笛を吹き、
「ふ……ファンなんです!!」
さっきまでの態度と打って変わり、女子たちはハートの目をしている。
すごいな……
ダサ倉がSUだと分かった瞬間にこれか。
その変わり身の速さが怖いほどだった。