イジワル副社長の溺愛にタジタジです
「今、実験中なんだ」


本城さんがじっと私の顔を見つめるので、ドギマギしてしまう。


「実験?」


真山さんが怪訝な声を上げた。
そして私もなんのことかわからない。


「さっき、カミラのカウンターで新商品のグロスを塗ってもらってきた。食事のあとまで残っているかどうか調べるためにね」


そのためだったの?

私が目を丸くしていると「本当に大胆な男だな」と真山さんは口元を緩ませる。


「たしかにあのグロスは、お客さまの間では落ちやすいという声があるらしい。ただカミラのブランド力もあって、なかなかの売れ行きだと聞いているが」

「そうだな。そのブランド力をひっくり返すだけの商品がドゥシャインには必要だ」


たしかに『カミラの』という枕詞がつくと、皆品質には太鼓判が押されているような錯覚を起こす。

ドゥシャインも売り上げを順調に伸ばしてきてはいるものの、そこまでのブランド力があるかと言えば、まだまだカミラには劣る。
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