キミと秘密の交換恋日記
わたしの曖昧な感じの答えに長谷川先輩は食いついてくる。多分、わたしが『四十川くんが・・・』とか言ってしまったからだろう。

「えぇ~、四十川くんの好きな感じに変えるの?もしかして、愛美ちゃんと四十川くんて、できてたりする?」

長谷川先輩は話の展開に達するのが早すぎると思ってしまうことがあるんだ。

以前もわたしはバドミントン部へ見学に行ったことがある。そのときは家の事情などで入部はしなかったが、話の展開が早い先輩がいるなぁとは思ったことを思い出す。

もちろん、わたしとアレイにはまだ恋愛感情とかは二人の間ではない。

だって、アレイは今日来たばかりの転校生でわたしも今日アレイの所属したグループの中に入ったばかりなんだから。

それにしてはわたしがそのグループになじむのがやけに早くて自分でも驚いてしまうけど。

そんなことを考えてわたしがアレイの方をチラ見するとバドミントン部の部員が頼んでいたチョコレートパフェが運ばれてくる。

チョコレートパフェが運ばれてくるとバドミントン部の部員たちが騒ぎ出す。

その様子を見てマネージャーの長谷川先輩がココアを飲みながら『静かにしなさい。公共の場でしょ?』と言った。
< 59 / 81 >

この作品をシェア

pagetop