空の色をおしえて



今朝起きた時は今日という1日が、こんなにもドラマチックな日になるなんて思っていなかった。

いや、違うか……何か素敵なことが起こるような、ワクワクとした展開は一瞬で終わってしまった。
今までの人生で1番、嬉しくて、悲しい1日だった。


でもおそらく今夜の出来事は、死ぬまでわたしの心の中で生き続けるはずだ。

夏の湿気で強烈に増した潮の香りで、あるいはさざめく波の音で、まるで昨晩のことのように思い出すだろう。


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