空の色をおしえて
わたしはいつだって目先の問題で頭がいっぱいで、狭いところしか見えなくなってしまっていたんだ。
温かく見守ってくれるまわりの人たちに目を向けることなく。
その大切さを顧みることなく。
せめてこれからは、秋人を陰からでも支えられる存在になりたい、心からそう思った。
例えわたしたちの歩く道がどこまでも交差することがないとしても、それでも、とても大切な人だということに変わりはないのだから。
まだ胸の奥がズキズキと痛むけど、大丈夫。
きっと、笑顔で送り出せる。
無理矢理に笑みを作ったら、頬に残った涙の跡が乾いて痛かった。