空の色をおしえて


キッチンのカウンター越しに、立ったまま話しかけてくる。

母さんはわたしがソファーにいる時に隣に座ることは、ほとんどなかった。



「美咲が高校生の時行きたがってた専門学校。1年遅れでも問題ないみたいじゃない」


「願書もらってきたから……」とテーブルの上に置かれた封筒を指差す。



「…………」


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