春が来たら、桜の花びら降らせてね
「みんな、本当にありがとう、大好き!」
今までで、一番の笑顔だったと思う。
自分でも驚くくらいに、自然と表情が動いた気がした。
「琴子、ふゆにゃんが愛しすぎて辛いっ」
「マスコット的なかわゆさ」
「夏樹、この2人は一度病院に連れて行った方がいいぞ」
琴子ちゃんと誠君、それから琉生君の会話に、私はクスクスと笑う。
そんな私の顔を見つめて、夏樹君が愛しそうに目を細める。
「夏樹君……」
夏樹君に見つめられると、他の誰にも感じたことがない胸の熱を感じるから、困る。
好き、愛しいが溢れるんだ。
「俺、冬菜にプレゼントがあんだけど」
「え……?」
「こっち来いよ」
夏樹君が私の手を引いて、いつかみたいに私を窓の前に立たせる。
夏樹君は上履きのまま外へ出て、しゃがんだ。
私の腰までしか開いていない窓だから、夏樹君がしゃがんで何をしているのかは、わからない。
けど、君がなにかを用意している時間さえワクワクする。
今度はどんなプレゼントを、してくれるんだろうって。