私の二人の神様へ

「わ、わかってます。ダメ？」



　彼の手を握り締めながら私の気持ちが伝わるようにと、目を見つめた。


　どうすれば覚悟ができるのだろうと、あれだけ悩んでいたのが嘘のように、榊田君のものになりたいと強く思ってしまった。


　これは久しぶりのキスのせいだろうか？


　情熱的な口付けと彼の色気に飲み込まれてしまったのだろうか？


　理由なんて、わからないけど、自分の気持ちははっきりとわかった。


　私の顔をまじまじと見ていた榊田君が突然私の頭を自分の肩口に押し込めた。

　頭を優しく何度も撫でてから、私の耳朶に唇を落とした。


「本当に良いんだな？」



　それには応えず、大好き、と彼の耳元でささやいた。


　その言葉が合図だったかのように、口付けを交わしながらベッドに倒れ込む。


　額、目、頬と次々に落とされる甘い口付けに酔いしれながらも、ワンピースのボタンが外されていくのがわかった。


　恥ずかしくて、目を強く閉じて何とか堪える。


　首筋から降りてくる唇に心臓が大きな音を立てた。


　榊田君の吐息が肌に伝わるたびに私の身体も次第に熱を帯びていき、思考にもやがかかる。


　だけど、彼と自分の息遣いと衣擦れの音だけがやけに鮮明で余計に身体が熱くなっていく。


　太ももを撫で上げられると、反射的にびくりと身体が震えた。


　榊田君は私の反応を気にもとめず下着に手をかけようとするから、羞恥心から彼の手を掴んで止めようとした。