浅葱色の忍
「烝 すまんけど
今夜、急な客が入ったんや!ええか?」


「ええよ」




丁度、飲みたい気分やったし


よし!今日は、とびきり別嬪になろ!
まぁ元は変わらへんけど



普段は、表立つことはしない
裏方に撤している


3か月ぶりかな?


「烝華(ショウカ)どす よろしゅう」


え?

その、3か月ぶりの客が…


近藤さん!?


あんぐりと口を開け

俺を見てる

正直、女やと見破られたことはない

せやから、このあんぐりは

きっと、おや!山崎さん!

って、ことや!きっと!



「あの……?」


「よかった…」


「何が?」


「山崎さんが女子でよかった!
さぁ!話をしよう!」



冷や汗



「いや、女子では…」


「こんなに美しい男はいない!
ああ!よかった!よかった!」


「よかったとは?」


「山崎さんに惹かれていてね
私は、そういった趣向はないもので
自分でも、おかしいなと思ったんだよ!
山崎さんが女子でよかった!!!」


言い訳する前に、今度はこちらが
あんぐりした





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