浅葱色の忍
土方さんが帰った後も


どうしても離れたくない


山崎君の目は、そう訴えていた






近藤さんは、ズルイ


怪我をしていない手で

山崎君をぎゅっと抱きしめて




「すぐ会えるさ 
私の為に、歳に力を貸してくれるかい?」



僕でも、頷くしかないよ




「一緒に行く」



あれ? 



「勇と一緒がええ!離れたないねん!」



山崎君は、力強く近藤さんを見た


女としてではなく、忍の目で



「この怪我の事を気に病んでいるのなら
烝のせいじゃないよ
歳から注意されていたんだ
警戒はしていたんだよ
刀だったら、こんな怪我はしなかった
ふふっ 負け惜しみのようだがね」


優しく山崎君の頭を撫で


「歳を助けてくれるかい?」


言葉を変え

もう一度、近藤さんからのお願い



「…うん」



ポロポロと涙を落としながら、頷いた
 
そんな山崎君の額に口づけをして



「ありがとう」





凄く素敵だと思ったんだ


こんなふうに、想い合える2人を


羨ましく



ずっと見ていたい気持ちになった



「おきたぁー勇の事、頼んだで!!」



近藤さんにしがみついて

急に、僕に叫ぶから



驚いてしまった




「ハイ!!!」




久しぶりに大きな声を出したから


盛大に咳き込むことになった



こんな僕に、近藤さんを任せるなんて




「沖田が頼りなんやで!勇をよろしゅう!」



山崎君に撫でられる背中に

本気で近藤さんを頼んでいることが伝わる



こんな病気になった僕を頼ってくれている





「マカセテ」





この命を賭けてでも、守りたい

近藤さんは、僕が守るよ























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