浅葱色の忍
な の に !!!



なんでやねん!!!



普段は、侍の格好をしている
女だと知ると


「いらぬ」




このままやと、路頭に迷う



色んなところに行き

主になってくれる人を探そうと

おとんは、頑張ってくれた



「力不足で… すまんな…」



こんなに弱々しいおとんは初めてで…

こちらこそ、申し訳ない


「そのうちみつかるやろ」


焦る気持ちは、もちろんある

せやけど


外の世界は、楽しい!


里で読んだ本で得た知識なんて

もう、一昔前のこと


どんどんと進んでいる


旅をしながら、新しい本を読み

処により違う習慣


たくさんの事を吸収することは
楽しくて仕方ない


のん気に構える俺に


「肝のすわったところは
おかん譲りやろな
そのうち…… そやな、そのうちや」



「おとん、その息や!」



旅をしていて時々思う



俺が息子なら……





なんてな…








堪忍な…




おとん












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