浅葱色の忍
段々と意識がハッキリ

目も暗闇に慣れた




気配は、しなかったが





烝華は、布団のすぐ横で
座っていた


規則正しい息遣いが聞こえ



寝ているのだとわかった







届きそうだと手を伸ばしたが
届かなかった






俺達の関係は、こんな感じなのだろう









翌朝








平岡から初夜の感想を聞かれ



していないと告げた




「くノ一ですよ?
体使っているはずです!!
遠慮なんていりませんよ!!!」





その夜








「昨夜は、申し訳ございませんでした
あの… 私… そういう経験がなくて
すみません どうしていいか…」




平岡が遠慮は、いらないと言っていたが

生娘であることに安堵した




「クククッ 無理に女らしくしなくてよい
今夜も話をしよう」




こうして5日間

夜を過ごしたが

1度も朝を一緒に迎えることはなかった





拒絶されている?














会話は、それなりに弾む


警戒心はないと思う


俺だって、気を許している




なぜだ?





なぜ、いつも手の届かないところで寝る?


















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