浅葱色の忍
尾形と山崎を顔合わせして

2人を桝屋へ向かわせた


一刻ほどして

尾形が戻った



「人の出入りが多くて
今夜は無理そうです
明日、忍び込むまで見張るそうです」


「そうか、わかっ……ちょっと待て
交代は、どうするって?」


「そうでした
明日の朝、俺と変わります」


「わかった 休んでいいぞ」



ぬかりねえな

なんで、尾形を選んだか知らねぇが
山崎の力量が、未だにわかってないだけに

かっちゃんじゃないが



優秀な忍に、怪我はさせたくねえな







翌日、夜に長州との繋がりのある証拠の
書簡を持ち帰り、武田を出勤させ

明け方に桝屋を捕縛した




「風の強い日、町に火を放ち混乱に乗じて
守護職を始末して、天子様を連れ去る」




とんでもない計画を吐いた



「恐らく桝屋が捕縛されて
向こうも話し合いが必要だろう
会合を開くとすれば……」


山崎を見る


「四国屋、池田屋でしょうか」


「どっちだと思う?」


「さぁ…池田屋ですかね」

山南さんが答えた


「いつも使ってるなら、四国屋かもな!」

藤堂が言う


2択だが、決めかねるな




「山崎」


「はい」


「疲れてるとこ悪いが
2つの店を見てきてくれるか」


「わかりました」







 

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