浅葱色の忍
宴から数日後の夜中



「副長 どうやら長州が古高のもらした
例の事をおこすようです
出陣の支度をして下さい」


「わかった」


「副長 
俺、慶喜のところに行っていいですか?」



「……」




何言ってんだ?

この前は、行きたくないふうだったのに!




「江戸に置いてきた
俺の長巻がそろそろ届いたと思うんです」




あ、そういうことかよ



「お前、長巻使いなのか?」


「はい」


「つーか、報告も普通に喋っていいぞ」


「あ   クセやな…
すぐ戻って来ます」



「おう」





山崎が、新選組を離れると言い出したのかと、驚いたが違って安堵した



欲しかった忍だからというだけじゃない




付き合いの長さも関係ない




俺は、山崎に絶大な信頼を寄せているし

良き友でありたい




友というわりに、主のかっちゃんより
独占しているが




ほっとけねえし




なにより、たよりにしている





ん?  長巻?






アイツ!!!



戦う気満々じゃねえか!!!














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